こんにちは。ゆりです。
普段は積水ハウスで家を建てる記事を書いていますが、雑記では家とは全く関係ないお話をしています。
家関連の記事を読みに来てくださった方は、お手数ですがこちらからどうぞ。
オタサーの姫とは?
雑記の2本目にしてこんなテーマで良かったのでしょうか。
本当は結婚記念日に結婚式のこととか書こうと思っていたんですよ。でも書く暇がなく通り過ぎた結果、こうなりました。
まぁそれはさておき。
『オタサーの姫』ってご存知ですか?
男性だらけのおたく系のサークルに所属し、ちやほやされている紅一点のこと
世の中には色んなオタサーの姫のイメージが存在します。
創作の世界で圧倒的に多いのは、男性しかいないオタサーに突如現れた美少女!
姫はサークルの皆に優しくて、女性慣れしていない男性メンバーは惑わされてしまう…みたいなもの。
多数に思わせぶりな態度を取りサークル内の人間関係をぶち壊し、後に痛い目を見るというシナリオが主流です。
でも現実では、マイナスイメージとして使われることが多いこの言葉。
たいして可愛くもないのにオタサーに入ってちやほやされ悦に入ってる女性を指して、サークル外部の人間が揶揄する時に使うことが多いです。
“オタサーの姫”で画像検索をすると、小悪魔的な態度で男性を振り回す美少女のイラストと、チャラさとは対極にある男性の群れに女性が一人だけいる写真やプリクラが同時に表示されてカオスです。
ちなみに、姫をちやほやする男性のことを『女オタオタ(女オタクのオタク)』『騎士』『囲い』などと呼びます。
気づいたら姫だった高校生時代
わたしは中学生の頃に、オタクの道にどっぷりのめり込みました。
しかも男性向けジャンル。
主人公が男性(もしくはそれすら美少女)で、その他の登場人物は全員美少女!みたいなコンテンツが大好きです。
昔、オタサーの姫でした
オタサーの姫という単語が出てきたのはわたしが大学生の頃だと思います。
わたしがオタサーの姫となったのは高校生の頃だったので、まだ『オタサーの姫』という単語はありませんでした。
『オタサーの姫』という言葉が一気に周辺の界隈で流行りはじめ、ようやく「あの時のわたし、完全に姫だったわ!」と気付いたのです。
舞台はコンカフェ
わたしが姫と化した舞台はコンカフェです。メイド喫茶と言えばわかりやすいでしょうか。
昔は『メイド喫茶』と一括りにされていた所謂アキバ系のカフェですが、今は『コンカフェ(=コンセプトカフェ)』と呼ばれています。実はメイド喫茶は死語なんですよね。
当時はコンカフェという言葉もなく、まだメイドコンセプトのカフェが大半だったのですが、わたしが通っていたカフェは別のコンセプトでした。
そう、通っていたんです。働いていたのではなく。
コンカフェというのは事前にキャストの出勤スケジュールが公開されます。
バイトもせずお小遣いの範囲で遊んでいたわたしは、推しの出勤日にだけ通う細客でした。
休日はもちろん私服ですが、放課後に行く時は当然ながら制服です。
秋葉原のコンカフェに制服で行くのって、今思えば相当あざとかったですね。
そんなことも全く見えていないくらい、当時のわたしは推しにまっしぐらでした。
姫と化したキッカケはSNS
わたしが通っていたコンカフェ、途中から専用のSNSが立ち上がりました。
掲示板と日記とメール機能がある、mixiの劣化版みたいな感じのものです。
そのSNS内でキャストさんの出勤予定が公開されたり、キャストさんの日記が見れたりするので、もちろんわたしも登録しました。
そして、今思えばこれが姫の始まりでした。
姫の誕生
SNSでは当然、キャストさんがお話ししてくれるわけではないので、次第にお客さん同士の交流が深まっていきます。
SNSで先に知り合い、カフェで「◯◯さんですか?」と出くわすケースも多々ありました。
それどころか、知り合ったお客さんに交渉して『客のソロチェキ』を集め出す人まで現れました。
そんなコンカフェ客コミュニティで、女性はわたし一人でした。
ハイ、姫の完成です。
ちやほや?され始める
当時起こった出来事をサラッとご紹介しましょう。
- ドリンクを奢っていただく
- キャストへの差し入れ(プレゼント)になぜかわたしの分がある
- わたしが行けなかった日の推しのチェキをプレゼントされる
- 推しじゃないキャストのチェキまでプレゼントされる
- SNSにわたしと会話するためのスレッドが存在する
- 「店の古いビラあげる」と言われて受け取ったら間に現金が挟まってる
- PSPをプレゼントされそうになる(逃げた
- 自称3ヶ月以上同じ人を好きでいられない呪いにかかった26歳男性に執着される(逃げた
- 自称5重人格の占い師に執着される(逃げた
ちなみに親からきつく「奢るのも奢られるのも禁止」と言われて育ったため、断れる限りは断っています。
当時のわたしの頭の中とは
「皆さん仲良くしてくださって嬉しいなぁ」と思っていました。
ここで一気に信頼をなくしそうですね、わたし。
囲いがモンスターなら、姫もやっぱりモンスターなんですよ。どちらか一方に原因があるということはないんです。
どうしてわたしがこんなに脳内お花畑だったのか、一つずつ見ていきましょう。
人付き合いが下手
当時自分では認めていませんでしたが、わたしはいわゆるコミュ障です。
それまで友達は一人しかいなかったので、他人との適切な距離感がわかっていませんでしたし、そのことに無自覚でした。
『仲の良い友達になる』ことと『ちやほやされること』の区別もついていなかったのです。
趣味で繋がった仲間ができたのは初めて
みんなコンカフェが好きで、キャストに推しがいるという仲間です。
初めてできた趣味仲間と仲良く遊ぶのは、当時のわたしにとってとても楽しいことでした。
容姿に全く自信がない
多分これが一番大きな原因ですね。
自分を可愛いとは全く思っていないので、たとえ自分が女の子らしい服を着て女の子らしく振舞っても、誰も自分を女性として見るわけがないと思っていました。
わたしはオタクになる前からニーハイソックスが好きでした。
小学生の頃にガーターベルトという、ニーハイがずり落ちないとても便利なアイテムがあることを知りました。
高校生になりやっと手に入れSNSで報告すると、コンカフェ通いの仲間たちから「見せて!」と反応がありました。
バカなわたしは、自慢するつもりで写真を撮って載せました。
するとなぜか皆に笑われました。なんでだろう? 大人になった今ならわかります。
当時わたしが載せたのは、テーブルの上に置いて撮ったガーターベルト単品の写真だったのです。
おわかりいただけたでしょうか。
友達の少ないわたしは、大人たちが仲良くしてくれているのを純粋な友情や厚意として受け取っていたのです。
姫時代の唐突な終幕
ちやほやされている自覚もないまま、わたしの姫時代はあっさり終わりを迎えました。
きっかけはオタクなら誰しもが経験する、『推しの卒業』です。
卒業イベントには学校の用事で行けませんでしたが、これを機にわたしもコンカフェ界隈から姿を消しました。
実は、推しに出会ったのはコンカフェではないのです。
推しは、アイドル声優のライブ会場で偶然目にしたコスプレイヤーさんでした。
その時に声はかけられなかったものの、家に帰ってから気になって仕方がなくてSNSを漁った結果、mixiのアカウントを発見。
こっそり日記を読むと、秋葉原のとあるカフェで働いているということがわかりました。
日記には店名が書かれていませんでしたが、日記に散らばった情報からお店を特定し、めでたく通い始めたというわけです。
なので、コンカフェで新たな推しを見つけようという気にもならず、わたしはあっさり通うのをやめたのでした。
さらにその一年後、推しが闇深めな事件を起こし、チェキ帳も程なくして捨てました。
姫を卒業してから
今日も元気に男性向けジャンルのオタクをやっています。
二度と姫になるまいと自意識過剰ながら気を張る癖もついてしまいましたが、そもそもこれだけ『オタサーの姫』という言葉が広まった今、うっかり姫になってしまうケースもあまりないのではと思います。
まぁ今でもわたしはコミュ障なので、その意味で苦戦するところは多々ありますが。
ところで、コンカフェに通っていた時代のことは完全に黒歴史だと思っていますが、『オタサーの姫』という存在自体は今現在わたしの大好物です。
創作でも現実でもその手の作品や話題は大好きなので、今回そういう話を期待していた方は是非直接語り合いましょう。
それでは!