あんなお知らせを出したのに、さっそくがっつり家のお話。
元々雑記のつもりで書いていたのですが、結構な家記事になっちゃった。
家を建てるタイミングの成功・失敗
家をいつ建てるかって、難しい問題ですよね。
家を建てるタイミングを考えるときに軸になるのは、主に以下の3つだと思います。
年齢
若いうちに建てるのも、年齢を重ねてから建てるのも、どちらにもメリット・デメリットがあります。
若いうちに建てれば、長くマイホームに住めるし、35年ローンを繰り上げ返済しなくても定年前に払い終えられますね。
でも、若いぶん生活スタイルや職場が変わる可能性は高いし、家は老朽化するし、家族構成だって思いがけず変わる可能性があります。
年齢を重ねてから建てれば、生活スタイルはそう変化しないだろうし、収入が上がっていれば組めるローンの上限も変わって、建てられる家の幅が広がりますね。技術だって進歩するから、若いうちに建てるよりも最新の構造や設備で建てられます。
その代わり、それまでは家賃を払いながら住宅購入の頭金を貯めることになるし、賃貸に不満があればそのぶん生活しづらい思いを抱えて過ごすことになります。
根拠はありませんが、ある程度は年齢を重ねてから建てるほうが、着実で慎重で無難な印象がありますね。
我が家は夫28歳、妻25歳で家を建てましたが、これは個人的な感覚では『若いうちに建てた』側で、実際に親からは「早すぎる」と猛烈な反対をくらいました。
ライフイベント
結婚を機に…、子どもができたから…、子どもが小学校に上がる前に…など、ライフイベントをきっかけに住宅購入を検討される方も多いと思います。
転職や異動を機に、ということもあるでしょう。
我が家の場合、家づくりのきっかけにライフイベントは関係ありませんでしたが、検討を始めてからは3人のFPさんに相談して、『いつ買うべきか』の参考にしました。

時代
時代が変われば、金利や、物価や、政策は変わります。
年齢を軸に考える方も、ライフイベントを軸に考える方も、ほとんどの方が気にされる項目ではないでしょうか。
『買い時』とは、金利や物価や政策的に『お買い得』な時期を指しています。
我が家もこの『買い時』は気にしていました。なかなか良い金利でローンを組めたなとか、あと一ヶ月契約が遅ければあの制度に申し込めたのにとか、でもお陰様でウッドショックの影響からはその一ヶ月の差で逃れられたな~とか。
どれを重視すればいい?
わたしを含む多くの方にとって、家を建てることは人生に一度あるかないかの一大イベントだと思います。二度目はなかなか難しい。
簡単にやり直しができないから慎重になっちゃうけれど、『年齢』や『ライフイベント』や『時代』ばかり気にしていたら、いつまで経っても家は建てられません。
25歳で家を建てたけれど、若すぎたかもしれない。
結婚して半年で家を建てたけれど、早すぎたかもしれない。
情報を集め始めて数ヶ月で家を建てたけれど、もっと『お買い得』な時期があったかもしれない。
『年齢』『ライフイベント』『時代』の3つの軸で成功・失敗を語るのは、築一年の我が家には難しいところです。
では、「このタイミングで正解だった!」と胸を張って言えるのはいつになるのでしょう?
家を建てるタイミングの『正解』
我が家には家を建てるタイミングの『正解』があって、その『正解』をしっかり掴んだ。
だから我が家は今、理想の形でここに存在している。
『買い時』の成功・失敗に関してはまだわからないけれど、これだけは胸を張って言えます。
家づくりに必要なもの
契約に踏み切るにあたっては、『明確なライフプラン』や『家を持てるだけの経済力』が必要ですが、理想の家を建てるには他にも必要なものがあります。
建売でもなく、マンションでもなく、注文住宅を選んだのなら、莫大な『時間』が必要です。
家づくりは、土地探しやハウスメーカー選びから始まります。
平日は隙あらばハウスメーカーや土地の情報を集め、週末は複数のハウスメーカーとの打ち合わせや土地巡りを実施し、良い土地が出たら平日の業後でも即日土地見学の予定をねじ込み。
契約後はさらに忙しい。着工予定日が決められている状態で、ハウスメーカーとの打ち合わせとショールーム巡りを土日の朝から晩までひたすら詰め込み、それ以外の時間は隙あらばGoogleとブログとTwitterとInstagramで情報集め。
着工しても、上棟しても、家が完成するまでずっと、情報集めは続けていました。
家づくりが受け身じゃダメな理由
「注文住宅にしたからには、こだわって家を建てたい!」と思っているのなら、家づくりは能動的に動く必要があります。
残念ながら、担当さんの「次はこれを決めるから、このカタログから選んでね」に従っていくだけでは、「実はこんなこともできたなんて知らなかった!」と後悔することになりかねません。
ハウスメーカーでは『やろうと思えばできること』が山のごとくあり、プロといえども担当さんたちにすべて把握したうえで提案しろというのは到底無理な話なのです。
それは設備のショールームでも同じ話で、「無理かな」と思ったことでも、気になったことは何でも聞いてみると、あっさり叶ったりします。
標準の仕様と価格を変えずに特注の色柄を注文できたり、お金はかかるけれど通常よりも大きいサイズに対応してくれたりといったことがありました。
わたしは『やるからにはとことんこだわりたい派』だったので、家づくりの期間はインターネットでの情報収集と、実際に自分の足で実物を見に行くというふたつを徹底していました。
恐ろしいことに、インターネットでの情報収集は、半年間来る日も来る日も調べ続けても、調べ過ぎて時間が無駄になることは全くありませんでした。
有益な情報は一ヶ所にはまとまっておらず、探せば探しただけ色んなところから新たな情報が出てくるのです。
もちろん、有益な情報ばかりが集まったブログやInstagramのアカウントはあります。まずはそこから見ていきます。でも、目立たないサイトにも、目立たないアカウントにも、目からウロコのアイデアが落ちていたりするのです。
家づくりは大変です。膨大な時間がかかります。
それでも、情報収集をたくさんして、気になったものは実際に見に行って、気が済むまで検討して、それが楽しかったです。
わたしにとってはそれが『家づくり』の醍醐味で、その楽しさしっかり味わい尽くすことができたと思っています。
我が家の『正解』
わたしは高校生の頃から、趣味のライブやその他イベントに足繫く通う、いわゆる『イベンター』です。
休日の優先度はイベント第一、友人第二、家族第三。
新卒で入社した会社で一度だけ土曜出社を強制されたことがありましたが、そのせいでどうしても行きたかったイベントに行けなくなったことを、5年経った今でも恨めしく思っているくらいにはイベント好きです。
そんなわたしがなぜ膨大な時間を割いて家づくりに熱中できたのか?
それは、コロナウイルスの影響で一時期イベントが全く開催されなかったからでした。
2020年の3月ごろからパタッとなくなっていたイベントは、2021年8月末から徐々に増え、今は空白の期間を取り戻すかのように毎週末なにかしら開催されています。
我が家の家づくりは、2020年6月の初めての住宅展示場見学に始まり、2021年7月末に引き渡しを受けて終了。
見事、趣味イベントの空白期間にぎゅぎゅっと家づくりのすべてを詰め込んで完遂したのです。
家を契約した当初は、イベントが復活したら家づくりがおざなりになるかも…などとは全く考えていませんでした。
でも終わってみれば、そして一年経って振り返ってみれば、我が家の家づくりのタイミングは完全にあの時しかなかったと思います。
大正解の道をしっかり踏みしめて歩んだ結果、いま大好きなマイホームで暮らし、趣味に明け暮れる人生を送れている。
年齢や時代を気にしつつも、思い切って踏み込んでよかったです。突っ走り癖のある自分に大感謝。万歳!
こうなると最早、『長期的に見てお買い得だったかどうか』とか、どうでもよく思えてきます。
当時の相場ではあるけれど、自分たちの中でよく比較検討して、納得してその額でローンを組んだのだから、「あと数年待てば安く建てられたのに!」と今後考えてしまうとも思えません。
それよりも、あの時期を逃していたら『こだわり抜いた愛すべきマイホーム』はどうやっても建てられなかったであろうことのほうが、『注文住宅』を選択する身としては大問題です。
だから自信をもって今一度申し上げます。
我が家には家を建てるタイミングの『正解』があって、その『正解』をしっかり掴んだ。
いま、この家で生活できる日々が幸せです。